名目だけの名目金利と実質金利の関係

経済学上、金利には、物価上昇分を加味しない名目金利とそれを加味する実質金利があります。
金利は景気の動向と物価に密接な関係があり、一般的に、好景気では資金の需要が増え供給が追い付かなくなることで、金利は高めに誘導され、物価は上がり、一方不景気では資金の需要が減り供給過多となり、金利は低めに誘導され、物価は下がるのです。
逆に言えば、実質金利とあれば、物価上昇分の補填が後々されてしかるべきものということになります。
例えば、銀行でお金を借りる際の名目上の年利0.25%で100万円を預金すれば、翌年0.25%分の2500円の利子が付きますが、もしもその1年間の物価上昇が0.3%であれば、1年前との相対的な100万円の価値は3000円増えていますので、預金者は500円分損したことになるのです。
逆に名目上の年利が0.25%で、物価上昇が0.2%であれば、その差額の500円が預金者の相対的な利益となります。
ただし、経済学上、実質金利に加味するのは、実績ではなく、予想物価上昇率です。
ですから、実質金利で預け入れや借入の契約をしても、それは契約時に織り込み済みとして、別に満期時の補填されるものではありません。
つまりは、消費者である一般庶民にとって、お金の預け入れや借り入れで使われているのは、実質金利ではありません。
預金するときや借り入れるときによく耳にする実質年利または実質年率は、実質金利とはイコールではありません。
むしろ名目金利と等しく、物価上昇分は無論のこと加味されていないのです。
さらに実質金利と言っても、銀行でお金を借りる方法としても十二分で誰でも予想できる上昇分を含まないこともあります。
その最たる例が消費税値上げ分です。
その意味では名目金利こそが唯一指標にできる金利と言えます。